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新任役員が押さえておくべきBCPのポイント① 管理部門担当役員編 | KKEの 企業防災・BCPコラム

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新任役員が押さえておくべきBCPのポイント① 管理部門担当役員編

多くの会社で株主総会が開催されるメイン・シーズンを過ぎ、新任役員の皆様が本格的に始動される時期となりました。今回は管理部門の担当役員の皆様を念頭に、BCPをどのように考え、経営層としてどのような視点を大切にして取り組んで頂くべきかについてお話しようと考えています。

管理部門の本来役割とBCP

管理部門といってもその守備範囲は広いわけですが、総務部門、人事部門、経営企画部門、情報システム部門、広報・IR部門など、これらの管理部門は平時からその会社の機能を維持するために「通常業務」として様々なリスク管理・内部統制の役割りを担っています。
このいわば「会社の機能を維持する」という役割・業務を、災害発生時にも中断することなく、あるいは万が一中断したとしても許容される時間内に復旧し、そのことで事業部門の事業再開を支援することが、管理部門のBCPの本質です。
この点、BCP(事業継続計画)というと「事業部門」が担う利益を直接的に生み出す「事業」にばかり目を奪われがちですが、実は管理部門の担う「会社機能の維持」が機能しないと、事業部門もその実力を発揮することが難しくなってしまいます。よって、管理部門のBCPに関する取組みは、一見目立ちはしませんが、非常に重要な意味を持つことになります。

災害対策本部と管理部門

そもそもBCPの議論が企業各社で注目される前から、総務部門を中心に、各管理部門は防災やリスク管理の機能を担ってきました。その時代からの課題であり、同時に各社で差が生じているのは、管理部門と事業部門の間のコミュニケーションの方法、質、関係性などについてです。
管理部門は事業部門に対して、常にリード&サポートの気持ちで接する必要があります。防災・BCPに関する事前対策については、あるべき姿を示してリーダーシップを示しつつ、同時に予算確保その他の兵站面でのサポートも欠かさないことが各種対策の前進と全社への浸透につながります。事業部門の通常業務の負担を常に考慮しつつ、彼らへの後方支援の強化を心がけながら、災害時に向けてどのような備えをフラットにコミュニケーションを継続していくことが重要です。
この平時のコミュニケーションが、実は災害対策本部を設置し、管理部門を中心に対策本部事務局を担い、全社統制をしていく際に非常に役に立つこととなります。お互いの人・仕事や災害への事前対策を踏まえつつ、迅速かつ臨機応変に全社最適の答えを有事に出していくためには、平時からこれを念頭に置いた部門横断的な情報共有と議論が必要なのです。

全社的なBCPの事務局機能

重要な平時のコミュニケーションの内容としては、管理部門は自部門の会社機能維持を目的としたBCPの策定と同時に、事業部門にも文字通り事業の継続計画の策定を促し、危機管理体制(災害対策本部体制)や初動対応(防災対応)を文書化したものだけでは不十分であるという認識を共有していくことが重要です。
時には策定したBCPを相互に共有しつつ、グループディスカッションを通じてお互いの懸念点を提示し、解決策をともに考えていくような機会を研修などの場面を通じて創出していくことがBCPの浸透と実効性向上につながっていくのです。

以上

森総合研究所 代表・首席コンサルタント 森 健

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